進路指導〜部活と勉強の両立に関する吹奏楽部の取り組み

副顧問 伊藤美千子

※平成24年度卒業生進路及び受験動向についてはコチラをご覧ください。

吹奏楽部では音楽活動の他、学習指導にも力を入れています。その取り組みをご紹介します。

勉強指導

部の成績規定に伴い赤点を多数とってしまった生徒、自分なりに成績が下がって不安を感じている生徒には勉強指導を行っています。そのやり方は様々ですが、中間考査後は部活中に通称「みちこの部屋」なる自習勉強会が開かれ、期末考査後は休暇中の宿題チェック及び休み期間中に学校で行う講習参加必須という流れになっています。

部活動内で勉強指導をするようになってから恒例となった習熟度別夏休み英単語テストは成績を問わず、部員全員で行います。夏休みの部活での昼は英単語テストの後に合奏、分奏へと行動していくのが習慣となりました。この英単語テストは各学年授業で実際に使用している旺文社出版「ターゲット1400」(1年生)「ターゲット1900」(2,3年生)より抜粋して出題しており、3年生の受験対策だけでなく、2学期からの授業対策にも役立っているようでした。

卒業後の進路を決めていく時期(受験準備時期)

部が年間で出演する行事はだいたい年度始めには決まっていきます。そのため、無試験入学、AO入試、推薦試験、一般試験と、どのスタイルで自分は受験をして、行事はどうするのかを、生徒達は2年生2学期の文化祭が終わったあたりから意識し、受験準備をしていきます。この作業が遅くなればなるほど後輩への引継ぎが遅くなり部活を抜けづらくなり、ずるずると続けてしまい受験に打ち破れてしまったり、勉強の方が手いっぱいになってしまい部活を辞めざるえなくなってしまうという事態になってしまいます。

平成23年度3年生の受験への道のり

昨年よりも推薦ではなく第一志望が受かるまで推薦試験、AO試験、一般試験と受験をするという生徒が例年よりも多かったため、3年生が代表のバンドとして出演できる行事はどこまでか?という選択にかなり生徒たちは迷いました。何度も担任、進路担当教員、顧問と面談をして希望進路を考えていきました。他の3年生より少し早く休部をし、部を辞めないで受験が終わってから戻ってくる決断をした生徒、面談前は部活を辞めようと自分を追い詰めすぎていた生徒、本当にその進路で良いのかと思い悩んだ生徒。と、日々入れ替わり部活後に希望者と面談をしてきました。

この結果、今年度受験報告にもあるように、色々なスタイルの受験方法で合格者がでています。中には、受験していく中で「もっと上を目指したい。このままでは終わりたくない。」と浪人を決意して気持ちを切り替え、最後の定期演奏会に出演した生徒もおりました。

第一志望合格や当初とは多少進路変更をした生徒など、結果は様々でしたが、それぞれが最後は自分で決断をし、進路を決定していきました。この3年生の背中を見てのことだと思われますが、2年生も例年より早くから受験を意識している生徒が目立ちました。

部活動を続けながら受験勉強をすることに不安をいだいている受験生はたくさんいると思います。ジャズも受験勉強も「これは疲れたから明日やればいいや。」という妥協は命取りになります。部活動で培った知恵を受験勉強で活かしてくれればと思います。

平成24年3月

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